早産は、妊娠22週〜37週未満の期間に赤ちゃんが生まれることです。
「切迫早産」は早産になりかけている状態をいいます。
22週目以降であれば赤ちゃんが子宮外でも助かる可能性が高まりますが
早すぎる時期の早産では赤ちゃんの発育が不十分なためNICU(新生児集中治療室)での治療が必要になります。
早産のリスクを考える時、胎児の体重よりも体の成長過程に関係する妊娠何週目かといった「在胎週数」が重要となります。
34週がリスクの境目となる理由は?
在胎週数によって、胎児の各器官の発達度合いが異なります。
妊娠34週以降には赤ちゃんの臓器がほとんど完成している時期で
赤ちゃんが自分で呼吸ができる程度までに肺の機能が完成している可能性が高いとされるため妊娠34週目が重要視されます。
そのため1日でも長く在胎させるための治療が行われます。
そのほかにも成長が未発達なためさまざまなリスクがあります。
- 消化器官の未発達で母乳を飲み込めない
- 循環器系機能の未発達によるリスクがある
- 体温調節が上手くできない
- 目の病気のリスクがある
在胎週数別の生存率
在胎週数 | 生存率 |
---|---|
22・23週 | 54.9% |
24・25週 | 82.1% |
26・27週 | 90.9% |
28・29週 | 95.6% |
30・31週 | 95.5% |
34週以前に早産になったら

早産は全妊娠の約5%に起こりますが、近年、増加傾向にあります。妊婦さんの年齢が高ければ、早産のリスクも高くなります。
34週以前に切迫早産になると、1日でも長く在胎させるための治療が行われますが
早産の進行が食い止められず、分娩となった場合、NICU(新生児集中治療室)やGCU(回復治療室)、保育器などで治療やケアを受けます。
日本のNICUは世界的にも高水準であり、適切な医療を受けさせてあげることができます。
小さく生まれた赤ちゃんを見てショックを受けるとは思いますが、母乳は赤ちゃんの発育を促進し、病気への抵抗力を高めることにもつながり、大きな意義があります。
大変ですが赤ちゃんのためにも毎日母乳を搾乳して届けてあげましょう。